「人にしてもらいたいと思うことを、人にもしなさい。自分を愛してくれる人を愛したところで、あなた方にどんな恵みがあろうか。罪人でも、愛してくれる人を愛している。」(ルカによる福音書6章31-32節)
子供の自主性
唐津カトリック幼稚園 園長 江夏國彦
新園児を迎えて、当園も喜びにあふれています。コロナ過から完全に開放されたわけではありませんが、マスク着用も個人の判断にゆだねられるようになり、ようやく普通の生活を取り戻そうとしています。新園児たちにとって不安と緊張の中での入園式を迎えることでしょう。初めての共同生活、多くのお友だちをつくって欲しいと思います。人は人との関わりの中でしか成長できないのですから。
また「人は主体的に生きることによって幸福になれる」と言われます。ご両親の立場になると我が子がみんなと仲良くやって行けるだろうかと心配のことでしょう。子供はあらゆる面において、大きく成長する可能性を秘めています。
当園はモンテッソーリ教育法を採用しています。この教育法の最も大切にしていることの一つは、自分で選ぶということです。他人に指示されてではなく、自分で選び取ることができるようになることの中には、好き嫌いのほかに、やる気、結果の対する自己評価、反省などが含まれています。また上手くできた時の喜びや上手くできなかった時のくやしさの体験をしながら結果にたいする責任感も醸成することになります。大人になってからも自分で選び取ることの重要性は変わりません。
人の一生の中で、他人に相談することはあっても最終的に自分で選び取る決断をしなければならない場面が多くあり、その決断を幾つも重ねながら人間的成長が為されます。今月の聖句にあるように「人にしてもらいたいと思うことを、人にもしなさい。」ができるようなることは、私たちの目標であり、それを達成するには自主性がなければできないことです。私たち大人も子供もこの目標に少しでも近づきたいものです。
保護者の皆さんも今まで以上に我が子との関わりを持ち、同時に子供の自主性を大切にしたかかわりを持ってくださることを願っています。保護者の皆さんと全職員が一丸となって、子供の成長のために尽力したいと思っています。子供の成長は、私たちみんなの喜びであり、希望を抱かせてくれることです。
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